クルーの航海日記 Vol.7
語り手:島袋 広治郎(ホクセイトレーディングASIA / 沖縄拠点)
聞き手:インタビュアー
やんばるを出て、現場で経験を積んだ日々
インタビュアー:島袋さん、本日はよろしくお願いします! 沖縄にいらっしゃる社員さんということでお話伺っていたので、お話しできること楽しみにしていました!
島袋さん:よろしくお願いします!
インタビュアー:まずはご出身やこれまでのことを伺ってもよろしいですか?
島袋さん:出身は沖縄です。沖縄の北のほう。高校まで沖縄にいて、大学は静岡に行きました。
インタビュアー:静岡から、最初のお仕事は?
島袋さん:横浜のCADシステムの販売会社に入りました。営業です。そこから名古屋に配属になって、2年。
インタビュアー:CADの営業から始まったんですね。その後、沖縄に戻られた?
島袋さん:はい。沖縄に帰って、印刷会社に入りました。そこには約10年います。その後、沖縄工芸の杜で1年間、木工の研修を受けて、工房で3年。楽器の会社にも3年いました。
インタビュアー:CAD、印刷、木工、楽器…かなり幅広いですね。
島袋さん:そうですね。さまざまな業界を経験してきました。
ただ、いま振り返ると、営業とものづくりの両方を経験してきたことが、今の仕事にもつながっている気がします。
一つの商材に縛られない会社に感じた可能性
インタビュアー:そこから、ホクセイトレーディングASIAに入られたのが今年の1月ですよね。どういう経緯だったんですか?
島袋さん:ホクセイの事業を知ったときに、面白いなと思ったんです。アルミもやっている、パッケージもやっている、ライフスタイル事業もある。
一つの会社の中にいくつもの事業がある。
自分がいろんな仕事を渡り歩いてきたのと、どこか似ているなと。
インタビュアー:事業の幅に惹かれたということですね。
島袋さん:そうです。一つのことだけやっている会社だったら、たぶん入っていないです。何でもあるから面白い。
インタビュアー:いまは沖縄拠点を担当されているんですよね?
島袋さん:はい。沖縄にて、既存のお客様のフォローや新しい取引先の開拓などをやっています。
自由に動ける環境が、自分の性格と噛み合った
インタビュアー:実際に入社してみて、いかがですか?
島袋さん:沖縄では、かなり自由にやらせてもらっています。裁量がある分、自分で動かなければいけない大変さはありますが、自分にはその働き方が合っていると思います。
インタビュアー:自由に働けることが、島袋さんには合っている。
島袋さん:はい。仕事を通じて自分の知識が増えたり、人脈が広がったりすることは、自分の財産にもなると思っています。
自由に動ける環境だからこそ、自分の好きなスキルを身につけたり、やってみたいことに挑戦できたりする。それが楽しいですね。
インタビュアー:沖縄で営業をしていて、沖縄の企業と外から来た企業の見られ方に違いを感じることはありますか?
島袋さん:表面上は、あまり違いがないように見えると思います。
ただ、内側では少し見られ方があるのかもしれないなと感じることはあります。
自分では、沖縄出身だからどうということはあまり意識していませんでした。でも、お客様と話していると、沖縄出身であることを前向きに受け止めていただける場面もある。
そういう意味では、地域の中で仕事をする上で、自分が沖縄出身であることがプラスに働くこともあるのだと思います。
不要なものは売らない。必要な形にして届ける姿勢
インタビュアー:営業の仕事で、大切にしていることはありますか?
島袋さん:不必要に、いらないものを売りたくないという思いがあります。
インタビュアー:いらないものを売りたくない?
島袋さん:はい。たとえば最近、養殖の業界の方から話を聞く機会がありました。
養殖システムは、メーカーごとにそれぞれ良いところがあると思うのですが、すごく高いものも多いんです。
でも、お客様が本当に求めていることを考えると、そこまで大きなシステムを入れなくても解決できることがあったりします。
インタビュアー:オーバースペックになってしまう場合がある、ということですね。
島袋さん:そうですね。単に金額を下げるという話だけではなくて、この部分はこの会社の技術を使って、別の部分は別の会社の技術を組み合わせる。そうすれば、もっと簡単にできることもあると思っています。
価格も抑えられますし、お客様にとっても導入しやすい。
そういう形にできれば、技術はもっと広がっていくと思うんです。
インタビュアー:なるほど。本当に求めているものを作るために、さまざまな技術を組み合わせていくということですね。
島袋さん:はい。現在はそうしたものも結構補助金頼りになっているケースもあります。
そうではなく、ちゃんとしたものを作って、技術をシェアして、みんなが使えるようにしていく。
その方が、農業や漁業の分野ももっと盛り上がっていくのではないかと思っています。
なので、何でもかんでも売るのではなくて、「この組み合わせなら、もっと簡単にできそうだ」ということを考えるようにしています。
沖縄という土地で、商社が果たせる役割
インタビュアー:これからホクセイトレーディングASIAの沖縄事業として、どんなことをやっていきたいですか?
島袋さん:今の沖縄での仕事は、鉄関係やメタル関係のお客様が中心です。部品加工の会社や、鉄を納品する会社との取引が多いですね。
もちろん、それは大事な仕事です。
ただ、商社はいろいろな業界に行けることが強みだと思っています。
沖縄には観光もありますし、食品関係の会社もあります。今はまだ、商社として関われる範囲の一部しかできていない感覚があります。
インタビュアー:まだまだ色々な業界とお仕事がしたいということですね。特にどういった業界がとかありますか?
島袋さん:農業や漁業に関しては、これから取り組んでいきたいと思っています。
冨田社長も、むしろそういう分野に行ってほしいというスタンスですし、農業や漁業には関心を持っています。
インタビュアー:沖縄の農業や漁業には、どのような課題があると感じていますか?
島袋さん:農業に関わる人は全国的にも減っていますし、沖縄でも農業人口は減ってきていると思います。漁業も同じで、魚が取れにくくなっていたり、漁業に関わる人が高齢化していたりする。
畑が使われなくなっていたり、船が陸に上がったまま使われていなかったりするような状況もあります。
一方で、新しい作物に挑戦している人や、水耕栽培、養殖のような新しい分野に取り組んでいる人もいます。
そういう新しい動きを、もっと盛り上げていきたいと思っています。
技術を“現場で使える形”に変える仕事
インタビュアー:そこに、ホクセイのネットワークを活かしていくわけですね。
島袋さん:そうです。ホクセイの取引先の中には、すごい技術を持っている会社があります。
富山にも、県外にも、いろいろな技術を持った会社がある。
でも、その技術は、その会社が営業した先にしか届いていないことも多いと思うんです。
私たち商社の目線で見れば、「この会社にはこの技術が合うのではないか」と考えられることがある。
そういう橋渡しをするのが、商社の仕事なのかなと思っています。
インタビュアー:農業や漁業の現場に、必要な技術を届ける。
具体的には、どのような技術をイメージされているのですか?
島袋さん:たとえば、画像認識やICタグのような技術です。
以前、そうした技術を持つ会社の方と勉強会をさせていただいたのですが、「その技術を畜産や農業の現場に応用できそうだな」など、思ったりしています。
インタビュアー:スマート農業のような形ですね。
島袋さん:はい。新しい技術をただ紹介するだけではなく、現場に合わせてどう使えるかを考えることが大事だと思っています。
技術を持っている会社と、技術を必要としている現場。
その間に入って、使える形にしていくことが、商社としてできることだと思います。
インタビュアー:素晴らしいことですね。さまざまな会社と関わることがある商社ならではですね。
島袋さん:はい。沖縄の農業や漁業が、もっと働きやすくなる。生産効率が上がる。働く人たちにとって、より良い環境になる。
そういうことが商社である私たちの力でできたらいいなと思っています。
インタビュアー:島袋さん、本日はありがとうございました!