もうすぐ2020年も終わろうとしておりますね。
来年2021年は、富山県とオレゴン州が友好提携して30周年という節目なのです。
アメリカオレゴン州と言えば、ホクセイプロダクツの海外拠点がある土地でもあります。
今回は富山県とオレゴン州がなぜ友好提携に至ったのか、そして当社の拠点としてどのような活動をしているかについて、ご紹介させていただきます。
富山県とオレゴン州の友好提携概要
富山県とオレゴン州が友好提携を結んだのは、1991年10月19日です。
提携の経緯としましては富山県のホームページに下記のような記述があります。
「国際立県」を推進する本県にとって、日本と政治・経済・文化等あらゆる面で最も結びつきの強いアメリカ合衆国の州と友好関係を確立し、交流を進めていくことは非常に意義深いことと言えます。
このため、アメリカ50州の中で、太平洋岸に位置し、親日的で、自然環境や気候風土、州民性など本県と類似点が多く、県民が親しみを感じることのできる州であるオレゴン州に、1989年(平成元年)、知事を名誉団長とする「富山県青年・女性海外派遣団」一行が初めて訪問し、ホームステイ等を通して州民との交流を図りました。その後、県内でのオレゴン・フェアの開催、県からの日本語教師の派遣及び州教育研究者の受入れ、県職員の派遣及び州政府職員の受入れなどの交流を積み重ねてきた結果、1991年(平成3年)10月19日に、ロバーツオレゴン州知事を富山県に迎えて富山県とオレゴン州との友好提携が締結されました。
参照:富山県ホームページ
類似点が多く親しみを感じることのできるオレゴン州、とても興味深いところも多いのです。
オレゴン州について
富山県と類似している部分も多いと言われているアメリカのオレゴン州ですが、どんなところなのでしょうか?
<面積>
251,418k㎡(全米10位:富山県の約59倍)
<人口>
3,421,399人(2000年)富山県の約3倍
<民族>
白人88.9%、アジア・太平洋諸島系2.9%、アフリカ系1.5%、アメリカ・インディアンほか1.2%、ヒスパニック系5.5%
<地勢>
東一帯にはコロンビア台地が広がり、中央部西寄りにカスケード山脈が縦走しており、コロンビア渓谷、クレータークレーク国立公園、マウント・フッド(標高3,424m)は観光地として有名である。また海岸地帯北部の東側には、平坦な広い肥沃な農地が広がっており、南部は、低い山々とそれが囲む盆地やゆるやかな丘陵が連なっている。
<気候>
気候は温和、四季の変化も豊かで雪も少なく、ハリケーン、地震等の災害も少ない。ポートランド市の年間平均気温は11℃、年間平均降雨量955mmである。
<産業>
オレゴン州の経済は、主に林業、農業、観光、そしてハイテク産業によって支えられている。特にハイテク産業は近年林業を抜いて州内最大の産業となっている。また、豊富な鉱物・エネルギー資源により、アルミニウムをはじめとする金属加工業も盛んである。
<対日関係>
農林水産物等の輸出入相手国として、日本との関係は強い。ポートランド商工会議所にオレゴン日米協会(1925年創立)があるなど、極めて親日的な州。また、1963年にオレゴン日本庭園協会が設立され、ポートランド市には純日本庭園が造られている。日本との姉妹都市は、札幌市とポートランド市等、22を数える。
参照:自治体国際化協会
ここで興味深いのが、産業の部分です。
実はアルミニウムをはじめとする金属加工業も盛んなんですね。
ホクセイプロダクツはアルミニウムの老舗企業です。
ここでも大きな繋がりがあったんですね。
富山県・オレゴン州のこれまでの交流
富山県とオレゴン州は、1991年に友好提携都市となって以降、様々な形で交流を深めております。
1992年 県青年・婦人の翼が訪州。
第2回アメリカ・ジャパン・ウィークで富山の文化を紹介。
1994年 オレゴン「ザ・トレイルバンド」来県。コンサート開催。
オレゴン州友好代表団が来県。
1995年 富山県友好訪問団が訪州。県青年・婦人の翼が訪州。
オレゴン州友好訪問団が来県。
1996年 オレゴン州で暴風・洪水による大災害が発生。県から災害見舞金を送る。
富山県友好訪問団が訪州。
オレゴン州友好訪問団が来県。
友好提携5周年記念行事及び「国民文化祭とやま’96」に参加。
1998年 オレゴン・ステートフェアに出展。
県青年・女性の翼が訪州。
1999年 オレゴン・ステートフェアに出展。
2001年 キッツハーバー州知事を代表とするオレゴン州友好団来県。
県友好訪問団の訪州。日本語教材などを寄贈。
2003年 富山県友好訪問団が訪州
そして来年の2021年に友好提携20周年を迎えようとしております。
ホクセイプロダクツも、国境を越えて様々な活動を共にしています。
ここで当社のオレゴン州ポートランドにある拠点についてご紹介させていただきます。
当社のオレゴン州にある拠点
2016年2月、当社のオレゴン州ポートランドにある拠点「Hokusei North America」が誕生いたしました。
まずはポートランドについて、少しご紹介させていただきます。
ポートランドについて
ポートランドは、アメリカで「住みたい街NO.1」とも言われております。
その背景には、環境問題に大変力を入れているため公共交通機関が充実していて、街のいたる所が自転車や歩行者にかなり配慮された設計になっていたり、アメリカのほとんどの州では消費税が5~9%くらい掛かりますが、オレゴン州にはなんと消費税がかからないというお買い物好きには嬉しい一面があったりします。
素晴らしいのは街だけではなく、オレゴン州の海岸沿いを南北に走る道をドライブすると、かわいいシーライオンの繁殖地、貴重なシトカエゾマツの原生林を含む針葉樹林帯、北米最大級の沿岸砂丘など、自然豊かな景色が楽しめます。
さらに、オレゴン州のシンボル的な形の綺麗な山であるマウントフッド (Mount Hood)は、天気がいい日ではポートランド市内からその姿を見ることができます。
マウントフッドの標高はなんと、3425mで富士山とほぼ同じ高さなのです。
日本と親近感を感じるポイントの一つです。
Hokusei North Americaの実績
Hokusei North Americaの過去の実績について少しご紹介させていただきます。
フルーツピューレの輸入
当社は、アメリカのオレゴン州にある食品加工メーカー、Oregon Fruit Productsのフルーツピューレを日本国内へ輸入する窓口となっております。
フルーツピューレとは、クラフトビールに個性(風味や香り)を出すための副原料です。
オレゴン産の高品質なフルーツ、例えばチェリーやラズベリーを、皮むきから種抜き、滅菌処理まで全て一貫して作られたもので、後は醸造家の方がビールを作る工程でただ入れるだけでいいという使い勝手のよい製品です。
今でこそクラフトビールのお店は少しずつ増えましたが、クラフトビールの本場、オレゴン州ポートランドから直接フルーツピューレが輸入できるというのは、やはり魅力ですね。
このように、現地にパイプがないとなかなか手に入れられないようなものを、当社を通して手にしてもらうということが、現代の北前船としての役割だと感じております。
イベントや催事のサポート
当社は、イベントや催事で地元ではなかなか手に入らない地域の特産物や名産品を取り扱ってみたい等ご要望にお応えしてきました。
2017年4月26日~5月2日に阪神梅田本店で開催されたポートランドフェアにて、出展企業の選定から、フェア当日の販売活動まで、ポートランド在住の弊社スタッフと共に阪神百貨店様をサポートさせていただいた実績があります。
その他にも、ポートランドを代表する観光名所「Portland Japanese Garden」のバイヤーと共に、日本国内の展示会にて通訳及び購入サポートさせていただいた実績もあります。
展示会でバイヤーがピックアップした製品は、弊社スタッフがメーカーに購入交渉を行い、アメリカへ向けて輸出するところまでサポートさせていただいております。
富山県・オレゴン州友好提携30周年に向けて
富山県とオレゴン州の友好提携についての過去の歩みと、Hokusei North Americaの実績についてご紹介させていただきました。
つい先日、オレゴン州政府駐日代表部シニア・アドバイザー目代氏と新田県知事との懇談に当社代表が同席し、オレゴン州との交流促進についてお話しいたしました。(北日本新聞・富山新聞に掲載)
アメリカは11月に大統領選が行われ、選挙結果を巡ってはまだまだ混乱中とも言えます。
開票速報によりますと、オレゴン州もバイデン氏が勝利をおさめております。
これからアメリカがどのように変化していくか見守りつつ、当社としても拠点間の関係を強固にした上で、さらなるパートナーシップの向上に努めていきたいと考えております。