新型コロナウイルスの出現によって、私たちの生活は大きく変わりました。
緊急事態宣言の発令により、外出を控える機会が増え、出かける時にはマスク、入店する時の検温・消毒は当たり前のように行われるようになっております。
今回は、今の状況について「地方の価値」という切り口から考えていきます。
テレワークの普及
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、東京を中心に「テレワーク」が促進されました。
テレワークの環境構築のために、助成金が出るほど国が大きく推し進めた事もあり、各企業では素早く導入された印象があります。
テレワークでお仕事するという事は、つまりは「出社しない」という事になります。
「出社しない」となると、場所に縛られる必要がないという状況が起きます。
今現在、首都圏に人口が集中しているのは、進学や就職というケースが多く見受けられます。
「格差社会」という言葉も多く耳にするようになりましたが、その「格差」を埋めようと地方から上京するケースも少なくないようです。
仮に「お金」の心配が首都圏の一極集中化を招いてるとすると、場所を選ばない「テレワーク」の普及により大きく見直される可能性があります。
生涯年収と生涯支出
過去には、生涯年収をどれだけ増やすかという議論が多く見受けられましたが、最近では生涯年収と生涯支出のバランスについて見直されるようになりました。
結局のところ、大きく収入を得る事ができても、支出額が大きいと「生きづらさ」を感じてしまう事が背景にあるからと言えます。
支出額については、個人の浪費を除いては、一般的に「家」に係る比重が大きいです。
不動産を購入するにしても、家賃を支払うにしても、首都圏と地方では大きな差があります。
例えば、東京都千代田区ですと坪単価の相場が833万円になります。(参考:SUMO)
住宅地と呼ばれるような世田谷区や杉並区などの地域でも、坪単価200万円前後になります。
それに比べて、当社が本社を構える富山県高岡市は、坪単価8万円という情報もあります。(参考:SUMO)
これは大きな差と言えるでしょう。
それでは次に、地方と首都圏ではどれだけ「収入」に対する差があるのか見ていきましょう。
2019年9月~2020年8月の1年間にdodaエージェントサービスに登録した人の平均年収データを、47都道府県別に集計したものが公開されているので見てみました。
関東が平均年収429万円だったのに対し、富山県がある北信越は376万円になります。(参考:doda)
単純計算すると、年収の差は53万円となり、それを1ヶ月単位にすると約44,000円になります。
この金額差を「大きい」と捉えるか、「小さい」と捉えるかは個人の主観によるものが大きいとは思いますが、例えば、今後はテレワークの普及により、首都圏の企業に属しながら地方で暮らすという選択肢が出てきます。
関東の平均年収が429万円、単純計算すると月収は357,500円になります。
一般的に、家賃は手取り額の3分の1にすると良いとも言われておりますので、今回はわかりやすく10万円ほどの家賃で物件を見てみたいと思います。
東京都の家賃相場情報を見てみると、北区・武蔵野市で1LDK/2K/2DKの賃貸平均とされてる金額になります。(参考:SUMO)
そして、高岡市の賃貸相場を調べてみると、驚く事に5K以上(表示されてる最大の広さ)で9.4万円と記されております。(参考:SUMO)
そうなると、都会の喧騒を離れ地方で広い空間を確保しながらゆっくり暮らしつつ、ある程度の収入も確保したいと思う人や、年収だけではなく「年収から支出を差し引いて手元に残る金額」を重視する人は、地方への移住を選択する可能性が十分に考えられます。
教育環境の変化
新型コロナウイルスが現れる前から、地方移住については見直されていました。
しかし、子育て世代は子どもの「教育環境」について考えてしまう事も少なくなかったようです。
「地方に行ったら教育レベルが下がるのでは?」「いい塾がないのでは?」など、様々な声がある中で、急速に進んだ教育環境の「オンライン化」は、「首都圏と地方では教育格差がある」という意識が少なくしたとも言えます。
むしろ、今は首都圏にいても「オンライン」で教育を受けなければならない場合も多いので、首都圏にいなければならない理由が少なくなりました。
そもそも「地方だと教育レベルが下がる」という発想は、地方の教育環境をあまり知られていないという事が原因の一つでもあります。
ホクセイプロダクツの本社がある富山県高岡市には、有名大学へ多数の合格者を輩出している高校もございます。
▼富山県立高岡高等学校の最近過去三か年大学等合格者一覧
http://www.takaoka-h.tym.ed.jp/school/result/
今回の新型コロナウイルスをきっかけに、地方移住を考える人が地方の教育環境をしっかり調べ、地方にいても十分有名大学への進学が可能だという事が認識されていく可能性があります。
また、地方での子育てにおいては、進学の問題の有無に関わらず、ウイルスという脅威から「我が子を守りたい」と思う親たちが、密を避けるように首都圏を離れるという話も耳にします。
もちろん首都圏だけが危険と言うわけではないですし、教育環境についても首都圏の良さはたくさん残っております。
ただし、「選択肢」が増えたという点で考えると、元々緑豊かな環境で子育てしたいと思っていた人たちにとってはチャンスとも言えます。
首都圏の人口が地方に分散することにより、今度は地方での経済活動が活発化してくる可能性があります。
前項で述べた「不動産」という面においても、消費活動が進むことによる「経済」という面においても、地方の価値は十分に高くなると考えられます。
地方に居ながら海外と繋がる
今後「地方の価値」が見直される中で、当社の取り組みが更に重要視されると考えております。
それは、当社のスローガンでもあります「地域の価値を世界につなぐ」という部分でございます。
首都圏から地方に移住した人々が「こんないいものあったの!?」と感じる事が多いように、地方にはまだまだ「可能性」が眠っております。
いざ「素晴らしいモノ」を見つけても、それをどう世の中に広めたら良いのか悩んでしまう人も少なくありません。
現代の北前船として地域と世界をつなぐ当社の役割が、その悩みを解決し、ウイルスによって暗くなりがちな世の中を少しずつ明るく変えていくと信じております。
海外とのやり取りも「オンライン」が主となった今、海外の複数拠点とのルートが整備された当社は、大きな強みとも言えます。
時代の大きな変化の中にいるからこそ、力を合わせて「未来」を明るく照らす「チーム」が必要だと考えております。
少しでもピンと来た方は、是非お気軽にお問い合わせ下さい。