インタビュアー:関さん、本日はよろしくお願いします!
関さんは普段富山にいらっしゃいますが、2月は雪がかなり大変だったようですね。
関さん:よろしくお願いします!
はい。1月と2月は私が担当している富山や石川、福井といった北陸エリアでも、3、4年ぶりに大量の雪が降りました。
交通障害が起きるほどの積雪で車を出すのも一苦労でした。
私が担当している北海道も、朝方はずっと氷点下の気温が続いていて、出張のたびに凍結した路面を歩いています。
インタビュアー:北陸三県と北海道。
非常に広大なエリアを担当されているのですね。
具体的にどのような動き方をされているのでしょうか。
関さん:足元である富山、石川、福井では、主にホクセイの基盤事業であるパッケージとアルミ素材の取引で、日々お客様の工場や事務所を回っています。
そこに加えて今は、北海道へ頻繁に足を運び、新しい市場である半導体関連や宇宙防衛産業の企業と直接顔を合わせて商談を進めています。
インタビュアー:すでに出来上がっている北陸の基盤を守りながら、全く新しい北海道の未開拓領域にも飛び込んでいるわけですね。
替えが効く機械的な仕事からの脱却とスキルアップへの渇望
インタビュアー:関さんはホクセイに入社される前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
関さん:大学を卒業した後、地元の医療系商社に入社し、そこで約3年間営業を務めていました。
インタビュアー:医療系の商社というと、当時からお忙しかったのではないですか。
関さん:はい。ただ当時の営業は、会社から「これだけを売りなさい」と決められた商品を、既存のお客様に届ける機械的なルート営業が中心でした。
毎日決められた通りに動き、言われた通りのものを売る。
忙しくはありましたが、ふと立ち止まった時に、これは誰がやっても同じ結果になる仕事ではないか、と感じるようになったんです。
インタビュアー:自分がいなくても回る、替えが効く仕事だと感じてしまったのですね。
関さん:その通りです。
自分が突然いなくなっても、明日には別の担当者が同じように商品を届けて仕事は回っていきます。そうした仕組み化された環境や、会社というのは素晴らしいと思います。
ただ、そうした誰がやっても同じような働き方に、個人的な満足感を得られず、
もっと自分の頭で考えて提案できる環境に身を置き、色々とスキルアップしたいという思いが強くなり、転職を考えるようになりました。
「これを売れ」という指示がない環境の中で見出す自分の価値
インタビュアー:そこからなぜホクセイを選んだのでしょうか。
関さん:私はもともと人の命を守る病院関係や医療医薬という分野に対して強い興味を持っていました。
ちょうど転職を考えていたのが、約18年前リーマンショックの直前くらいだったのですが、その時たまたまホクセイという会社に出会いました。
インタビュアー:当時のホクセイはどのような状況だったのでしょうか。
関さん:アルミ商社でありながら、今後まさに製薬関連や医薬品パッケージの分野に力を入れていく姿勢を明確に打ち出していました。
私自身、富山の土地柄もあって、その分野は今後確実に伸びていくと見込んでいました。
自分がずっと関わっていきたい医療医薬の分野と、ホクセイがこれから伸ばしていきたい方向。
その二つのベクトルが完全に一致したんです。
インタビュアー:ご自身の進みたい道と会社の向かう先が重なったのですね。
関さん:はい。
ここなら自分のやりたい仕事があるだろう、
自分の力で市場を切り拓いていけるだろう、と考え入社を決意しました。
インタビュアー:実際にホクセイに入社されていかがでしたか。
関さん:入社して1年ほどで、前職がいかに自分がいなくても回る仕事だったかを痛烈に実感しました。
ホクセイには、会社から「これを売れ」という明確な指示はありません。
自分が明日どこへ行き、誰に会い、何を話すかをすべて自分の頭で考え、
自分の足で動かなければ売上は完全にゼロのままです。
インタビュアー:以前お話を伺った皆さんも同じようなことをおっしゃっていました。
圧倒的な裁量がある分、プレッシャーも大きい環境ですね。
関さん:はい。入社当初は、自分で仕事を作り出さなければならない重圧で毎朝胃の奥が重くなるような感覚がありました。
しかしそのプレッシャーの裏返しとして、自分が足を運んで雑談を交わし、そこから見つけたクライアントが抱えている課題に対して、
ホクセイのネットワークを使って解決策を提案する。
そして実際にそれを解決していく。
ゼロから自分の手で生み出した仕事が形になり、クライアントが喜んでいるかを見ると、
前職の機械的なルート営業とは全く違う種類の手応えを感じます。
AI・ネット時代だからこそ、対面で会うことの価値とは
インタビュアー:関さんの営業マンとしての基盤はどこで培われたのでしょうか。
関さん:私のルーツの一つは、富山の製薬業界にあります。
富山は昔から薬の都として知られていますが、
私がホクセイに入社した後の2010年頃リーマンショックの少し後くらいに、
ジェネリック医薬品の特許切れが相次ぎ、富山の製薬業界全体がものすごい盛り上がりました。
インタビュアー:一つの産業が爆発的に伸びる瞬間があったわけですね。
関さん:はい。工場は24時間体制でフル稼働し、次々と新しい製造ラインが作られていく。
私はその熱狂のど真ん中で資材を運び、担当者と話し、産業が急成長していく現場の空気を肺の奥まで吸い込みました。
人が足りない・資材が足りないという現場の焦燥感と、新しいものを生み出す熱量。
あの時代に現場へ通い詰めた経験が、
今となって、「伸びる産業の現場にはどんな課題が落ちているか」を見極める、私の嗅覚の土台になっています。
インタビュアー:AIやインターネットがこれだけ発達した現代においてもやはり、現場へ行くことは必須だとお考えですか。
関さん:必須です。顔を出さない人に本当の仕事の話は絶対に来ません。
ネットで検索して出てくる情報や、AIが要約してくれるニュースはすべて、
誰かが加工した過去のデータです。
新聞に新しい工場が建つという記事が載った日には、現場の担当者はすでに何ヶ月も前から水面下で業者を選定し終えています。
机の上のパソコンを叩いているだけでは、絶対に生きた一次情報には追いつけません。
インタビュアー:なるほど。AIだけでは本当に価値ある情報は得られないということですね。
関さん:その通りです。それに現場へ足を運ぶ理由はもう一つあります。
それは、雑談の中からお客様の隠れた悩みを拾い上げることです。
オンライン会議や電話では、用件だけを話して終わってしまいますが、
直接訪問して世間話をしていると、ふとした瞬間に家のカーポートを新しくつけたいとか工場のシャッターが壊れて困っているといった、
本業とは関係のない困りごとが口からこぼれ落ちます。
インタビュアー:アルミやパッケージの商談とは全く関係のない話ですね。
関さん:はい。でもホクセイは幅広い商材を扱う商社です。
私はそうした何気ない悩みを持ち帰りすぐに手配して解決します。
そうやってかゆいところに手が届く対応を繰り返すことが、
結果的に「あいつに任せておけば大丈夫だ」という本業への絶大な信頼や、
予期せぬ大きな受注に繋がっていくんです。
インタビュアー:雑談の中にこそ商社の勝機が潜んでいるのですね。
関さん:ええ。そしてもう一つ現場でしか得られない最も重要な情報があります。
それは、企業の真の実態である現場の空気です。
インタビュアー:現場の空気ですか。
関さん:定点観測として何度も現場に足を運んでいると、
伸びている産業や会社は、社員の方や会社の空気が明るく、
将来問題が起こる会社はどこか暗くて元気がありません。
例えば、経済誌などで成長企業と持ち上げられ、表面上の業績が立派に見える会社であっても、
実際に訪問した時に、現場の社員が横柄であったり、社内で不自然に気を遣っていたりする違和感を肌で感じることがあります。
インタビュアー:データには表れない違和感ですね。
関さん:はい。そうした違和感のある企業は、後になって不祥事を起こしたり、倒産のリスクを抱えていたりすることが少なくありません。
データや財務諸表だけではわからない、本当の会社の空気は現場を実際に見ることしかありません。
最先端の宇宙産業を裏で支える泥臭いロジスティクス
インタビュアー:北陸での基盤のお話を伺いましたが、今は北海道の宇宙産業にも深く入り込まれていると聞いています。
具体的にどのようなプロジェクトに関わっているのでしょうか。
関さん:はい。北海道は宇宙産業も強いんです。
そんな中で、北海道のスタートアップでロケットエンジンを開発している企業様の支援などにも関わらせていただいています。
彼らのチームは宇宙工学に関する最先端の知識を持ち、本当に世界を変えるような素晴らしい技術を持っています。
インタビュアー:ロケットエンジンの開発ですか。確かに北海道ではホリエモンさんも宇宙事業をやられていたりしますよね。
アルミ商社であるホクセイが、なぜ最先端の宇宙産業の支援に入り込めるのでしょうか。
関さん:彼らが日々の開発現場で直面している壁が、意外にも技術的な問題だけではないからです。
彼らは研究のプロですが、モノを運んだり手配したりする物流のプロではありません。
インタビュアー:技術以外の部分で困っているということですか。
関さん:そうです。例えば、実験に使うための特殊な部品を海外のメーカーから一つだけ輸入したい時。
海外のサイトで見つけても、英語でどう交渉すればいいのか、関税や複雑な税関手続きをどう処理すればいいのか分からない。
あるいは精密機器を扱うためのクリーンルームを立ち上げるのに、
どんな防護服や清掃用具をどこから調達すればいいのか分からない。
そうした実務的で泥臭い手配のノウハウを彼らは持っていません。
インタビュアー:確かに素人からすると、関税の書類をどう書いたら良いかなど全くわからないですし、ロケットエンジンに使用するような精密機器なら、なおのこと輸送なども簡単に手出しできないですよね。
本来なら研究に没頭したいはずのエリートたちが、
輸入の書類作成や資材探しに膨大な時間を奪われてしまっている現状があるわけですね。
関さん:そこに私たちの出番があります。
ホクセイには海外事業を担当する綿たちをはじめ、長年世界中と貿易を行ってきたグローバルな物流のネットワークがあります。
海外のこの部品が欲しいと言われれば、私たちが代わりに現地のメーカーと交渉し、輸入手続きをすべて代行して、安全に北海道の研究所まで届けます。
インタビュアー:まさにかゆいところに手が届くサポートですね。
関さん:彼らが技術開発という本来の使命に専念できるように、私たちが周辺の泥臭い手配や資材調達をすべて引き受ける。
最先端の華やかな宇宙産業の裏には、実はこうした地道な裏方のサポートがあったりするんです。
お客様と顔を合わせることが最大のストレス発散
インタビュアー:現場に行くことの重要性がよくわかりました。
最後にこれからの目標を教えてください。
関さん:AIがどれほど進化して、情報を整理できるようになっても、
仕事の核となる、人と人との関係は人間が泥臭く築くしかありません。
ホクセイは裁量が大きい分、自分で仕事を作らなければならないというのしかかるプレッシャーも常にあります。
でも私にとっては、現場でお客様と顔を合わせて話をすること自体が、
最大のストレス発散になっています。
インタビュアー:仕事でお客様に会うことがストレス発散なのですか。
関さん:はい。会社の中で数字の重圧を感じたり思い通りにいかなくて辛い時もあります。
でもそんな時に馴染みのお客様のところへ車を走らせるんです。
そして、最近どうですかと本業とは関係のない他愛もない世間話をする。
お客様も私の顔を見て会社の愚痴や個人的な悩みをこぼしてくれます。
インタビュアー:利害関係を超えた関係性ができているのですね。
関さん:そうやって普通に話をしていると、不思議と肩の力が抜けて、また明日から頑張ろうというエネルギーが湧いてきます。
自分が売上を作るための営業先ではなく、人間として腹を割って話せる場所。そして向こうからも信頼していただけて、困った時に一番に頼ってもらえるような存在。
そんな深い信頼関係を築ける相手を、この広大なエリアの中に一社でも多く作っていくこと。
それが私にとっての最大の目標です。
インタビュアー:AIにはできない、人間同士の体温のある関係構築ということですね。
関さん:自分が動いて顔を出さなければ、そうした関係は絶対に生まれません。
泥臭く現場に通い、情報を集め、相手の頼りどころになる。
それがAIや価格競争に絶対に負けない、商社パーソンとしての一番の醍醐味だと確信しています。
インタビュアー:本日はありがとうございました。