2021年
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概況
昨年の所感では、日本経済低迷、米国の国際協調路線への回帰、SDGsの進展を予想しました。日本経済の低迷は残念ながら当たってしまいました。下図は主要4カ国のGDP推移(2019年=100) です。
日本はコロナ感染防止に最も成功しましたが、GDPが最も落ち込みました(2020年は95)。2021年もコロナ前の水準を回復できない見通しです。
バイデン政権は、国際協調路線に回帰しましたが、アフガン撤退で支持率を落としました。
SDGsは、我々の思っていた以上に普及しました。コロナや自然災害の不安が、多くの国民の持続可能な成長への関心を高めたのではないでしょうか。
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アルミ相場
アルミ相場は大荒れでした。LME2,100ドルで頭打ちを予測していましたが、中国の減産、世界のサプライチェーンの乱れから3,122ドルまで上昇しました。コロナの経済への打撃が少なかった中国が、電力不足からアルミ生産を抑えるというのは想定外で、地政学的な情報や、環境問題の実態経済への影響を過小評価したと反省しております。
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ホクセイ
ホクセイも、コロナにもがき苦しむ1年でした。「地域の価値をつなぐ」を社是としてきましたが、そもそもの移動ができませんでした。社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進め、弊社米国現法主催のオンラインセミナーも開催。ネット上でお客様のニーズをつなぐことに取り組んでまいりました。SDGsでは、北國銀行様にSDGs融資を実行していただきました。
2022年展望
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概況
日本はいまだに変異株に揺れており、景気回復の足取りは重いとみています。夏の参議院選挙までは、コロナ関連の規制は緩まないのではないでしょうか。一方、他国の景気回復は加速しており、物価上昇は止まりません。40年ぶりのスタグフレーションになると予想します。
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アルミ相場
LMEは、$2400- $3000を予測します。2021年の高騰は異常であり、3000ドルという価格は達成感がありました。北京五輪以降は、中国も元に戻っていくと予測。供給が正常化すれば、価格の下落は早いと予想します。
- ホクセイ
2021年はコロナから復帰すると想定しでいましたが、元には戻らないことがよくわかりました。後発薬メーカーの不祥事もそうですが、社内を根本的に変えなければならないときなのだと思います。これまで以上にITを活用し、移動が制限されたとしても、顧客サービスを改善していけるようDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めて参ります。
また、当社は「ステークホルダー資本主義」の考えを早くから取り入れ、新しい顧客・仕入れ先の開拓を進めることでステークホルダーを増やして参りました。
今後は、地域の課題解決を行う商社として、ソーシャルビジネスを収益の柱とする段階に入り、世の中の社会課題をビジネスで解決することで収益を上げるという考え方を定着させて参ります。
本年も、よろしくお願いします。